すいか シトルリン
暑い夏を代表する果物といえばスイカです。スイカといえば真夏の水分補給のためのもので、ほとんどが水分で栄養素は少ないのでは?と思われがちです。しかし現在、スイカに多く含まれる成分であるシトルリンがとても注目をあびているのです。
シトルリンとは、1930年に、日本の研究者がスイカの果汁から発見したアミノ酸で、スイカの学名「シトラス・ブルガリス」から、シトルリンと名付けました。
シトルリンは、スイカ や キュウリ などの ウリ科の野菜に多く含まれています。特にシトルリンはスイカの原種といわれている南アフリカ・カラハリ砂漠の野生スイカに多く含まれており、熟したスイカのシトルリン含有量約1.8mgに対し、カラハリ砂漠の野性スイカのシトルリン含有量はその約2倍の4.2mgにもなるのです。
光が強く照りつけ、乾燥した過酷な環境で生きていく為の力の源=シトルリンを豊富に蓄えているのです。
カラハリ砂漠のスイカ
※写真提供:奈良先端科学技術大学院大学 明石欣也先生
カラハリ砂漠の厳しい環境を生き抜くシトルリン
南アフリカ・カラハリ砂漠には狩猟牧畜民族サンの人々が暮らしています。水もない砂漠で彼らはどのように生活しているのでしょうか?
答えは野生スイカにあります。日本のスイカとは異なり甘みはなく、形も小さく、果肉も赤くありませんが、その水分は飲用、料理用、入浴用等貴重な生活用水として役立てられています。成分の発見の歴史は1930年と古いのですが、日本で食品素材として利用できるようになったのは2007年8月からとつい最近の話です。
身体のめぐりをしなやかに
しかし海外では体のめぐりをよく、しなやかにし、私たちの健康に役立つということからすでにサプリメントとして使用されております。最近では日本でも体のめぐりをよく、しなやかにすることの大切さが認識され始め、私たちの健康のために、“シトルリン入り”と書かれたドリンクや食品を店頭で見かけることも増えてきました。
では体のめぐりがよくなり、しなやかになるとどのようによいのでしょうか?
女性では多い“寒がり”を和らげたり、男性であれば運動後の負担を戻す力が早くなります。そして年齢と共に気になる“つまり”も起こりにくくなるのです。めぐりをよくしてしなやかにすることこそ、健康と若々しさを保つ秘訣といえます。現在注目の成分であるシトルリン。しかし食事だけでシトルリンを補うのは難しいのです。スイカでは1日約1/7個、きゅうりでは1日約56本食べなければいけません。とても毎日食べれる量ではありませんよね。そこで足りない栄養素のサポートにサプリメントをうまく生活に取り入れてみましょう。